Executive Report Pack
Executive Report Pack (ERP) は Ivanti Management Suite 用の Data Analytics であり、スケジュールされたレポート発行や組織に基づくレポートなどの有効で時間の節約になるレポート機能をを備えています。
ERP では Management Suite クエリを詳細に制御し、SQL を使用してクエリを編集することで最も有意なデータを含むレポートを作成できます。ERP とともに、さまざまなすぐに実行できる定義済みのレポートがインストールされます。

ERP には次の機能があり、既存の Management Suite レポートにも適用できます。
レポートの絞り込み
- 追加/除外機能を使用して、ソフトウェアおよびハードウェア レポートを絞り込みます。
- 複雑なクエリを使用せずに、ソフトウェア タイトルとベンダーを選択します。
- データの望ましくない値を簡単に無視します。
- 共通の選択項目に名前を付け、再利用します。
レポートの整理
- 組織内の特定の部門にレポートをマッピングして、レポートを整理します。エンド ユーザは部門に関連するレポートまたはクエリのみを選択できます。各レベルの管理者はレポートから該当するビューを選択できます。
レポートの発行
- レポートの絞り込みと整理が完了したら、電子メール レポートのスケジュール機能を使用して、定期的にレポートを発行します。
Executive Report Pack ビュー
Executive Report Pack を開くと、Management Suite コンソールの下部にウィンドウが表示されます。このウィンドウにはツリー構造と一連のツールバーアイコンが表示されます。
ERP を操作するには、6 つのツールバー アイコン (ツールバーの右側に表示。以下を参照) のいずれかをクリックし、選択したアイコンに直接関連付けられた新しいウィンドウを開きます。これらの 6 つのアイコンは常に表示され、ERP 内の機能を実行できます。
6 つのメイン (親) アイコンのいずれかを選択すると、左側のアイコンが変化します。これらの他のアイコンについては、親アイコンに関連付けられているため、以下のセクションをご参照ください。

6 つのメイン ツールバー アイコン:
- レポートの実行:ERP でレポートを実行、作成、編集します。
- レポートの管理:Web 上の集中管理された場所 (レポート ストア) から、保存済みおよびスケジュール済み ERP レポートをすべて表示します。また、レポートをスケジュールして編集します。
- 組織:ERP で作成された組織構造、LDAP ソースからインポートされた組織構造、または両方を組み合わせて作成された組織構造を使用して、レポート データを整理します。
- 追加/除外リスト:レポートに含まれる情報を構成するデータベース属性を追加または除外して、レポートをカスタマイズします。
- タスクの監視:組織内の個人または部門に電子メールでレポートを送信するオプションを設定します。
- Power sort:レポート内のデータ並べ替えをカスタマイズします。
他の常に表示されるツールバー アイコン:
- リアルタイム処理を有効にする:リアルタイム スキャン処理を有効または無効にします。このオプションを有効にできます。
はじめに
ERP を使用するには、まず、グローバル レポート設定を構成する必要があります。これらの設定が構成されたら、既存のレポートを実行し、独自のレポートを作成し、定期的にレポートが実行されるようにスケジュールできます。
レポートをさらにカスタマイズするためには、組織構造を作成し、追加/除外リストを設定して、レポート データを並べ替えることができます。
グローバル レポート設定
グローバル設定を構成して、複数のコア サーバからレポートを作成し、電子メールでレポートを送信し、スケジュールされたタスクとパッチ履歴を追跡できます。

同時に複数のデータベースに対してレポートを実行するように ERP を設定すると、ロールアップ データベースを作成して、同じレポートの複数のデータベースからデータを収集する必要がありません。現在、このオプションは、すべてのデータベースが Microsoft SQL Server である場合にのみサポートされています。
複数コア レポートを有効にするには、次の 2 つの手順を実行する必要があります。まず、メイン コアとして使用するコア サーバに関連付けられた SQL Server でリンクされたサーバを構成します。
次に、複数のデータベースで実行するように ERP を構成します。
- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツールバーの [設定] アイコンをクリックします。
- [複数コア] タブで [追加] ボタンをクリックします。
- リモート データベースに関連付けられたコア サーバ名を入力します。
- リモート データベースのデータベース サーバ名を入力します (これらの設定のほとんどは、上記で入力した内容と同じでなければなりません)。
- リモート データベースの [データベース名] を入力します。
- リモート データベースの [データベース ユーザ] を入力します。
- リモート データベースの [データベース パスワード] を入力します。
- データベース テーブルの [テーブル所有者] を入力します (通常は dbo)。
- 最初の手順で作成した [リンク名] を入力します。
- [OK] ボタンをクリックします。
複数のコアをサポートするレポートの場合に、[複数コアを有効にする] という新しいオプションがレポート ヘッダーに表示されます。これを使用すると、レポートを実行するコアを選択できます。結果では、複数のデータベースから取得されたデータが統合されます。
レポートの追加/除外リストを使用する場合は、リモート コア サーバに情報を複製する必要がありません。使用されるリストは、メインのコア サーバで構成されているリストです。

ERP 経由で電子メールを送信するには、Web サーバからの電子メール送信先となる SMTP ゲートウェイに接続できる必要があります。
これらの設定を構成した後、定期的に実行するスケジュールを設定すると、レポートを電子メールで送信できます。
- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツールバーの [設定] アイコンをクリックします。
- [レポート設定] ダイアログで、[電子メール設定] タブをクリックします。
- 電子メールに表示される [差出人アドレス] を入力します。
- SMTP サーバ名またはアドレスと、ログイン情報を入力します。
- その他の情報を入力し、[OK] ボタンをクリックします。

Task Listener サービスはスケジュールされたタスクとパッチ履歴を追跡し、インベントリ データベースのテーブルにデータを保存します。
データが必要なパッチレポートを使用する場合にだけ、このサービスを有効にすることをお勧めします。このサービスを使用すると、データベースのサイズがきわめて大きくなり、パフォーマンスに影響する可能性があります。
- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツールバーの [設定] アイコンをクリックします。
- [レポート設定] ダイアログで、[タスク サービス] タブをクリックします。
- ドロップダウン リストで、[はい] または [いいえ] を選択し、サービスを有効または無効にします。
レポートの実行、作成、スケジュール
既定では、ERP とともにさまざまなレポートがインストールされます。これらのレポートを表示するには、新しいレポートを作成してグローバル レポート設定を編集し、[レポートの実行] ツールバー アイコンをクリックします。

ツリー リストの [レポート] の下に、さまざまな定義済みレポートが含まれるフォルダが表示されます。
- Asset Control:現在 Asset Control にあるデバイスのデータを示すレポート。
- 統合:Asset Control と Management Suite インベントリ データベースのデバイスのデータを示すレポート。
- DBDR:Database Doctor アクティビティを示すレポート。
- DTS:Data Translation Services ルールを使用して収集されたデータを示すレポート。
- ERP:インベントリ データベースのデバイス レコードから ERP が取得するデータを示すレポート。
- ユーザ:ユーザが作成したレポートは自動的にこのフォルダに格納されます。

[レポートの実行] ツールバー アイコンをクリックすると、左側に次のアイコンが表示されます。
- 実行:選択したレポートを実行します。
- レポートの作成:レポート作成処理を開始するダイアログが開きます。
- グループの作成:[ユーザ] フォルダの下にレポート グループ フォルダを作成します。このフォルダには、作成したレポートを保存して整理できます。すべてのユーザが作成したレポートは、[ユーザ] フォルダに格納される必要があります。
- レポートの編集:ユーザが作成したレポートを編集できます。ERP でインストールされていないレポートは編集できません。すべてのユーザが作成したレポートは、[ユーザ] フォルダに格納される必要があります。
- 削除:ユーザが作成したレポートを削除できます。ERP でインストールされていないレポートは削除できません。すべてのユーザが作成したレポートは、[ユーザ] フォルダに格納される必要があります。
- 更新:一覧表示を更新します。
- 設定:ダイアログが開き、複数のコア サーバの使用、電子メールの設定、およびスケジュールされたタスクとパッチ履歴を追跡するサービスの有効化/無効化に関するレポート設定をカスタマイズします。
レポートの実行
レポートを実行するには、[レポートの実行] アイコンをクリックした後で、ツリー リスト フォルダを展開し、実行するレポートをダブルクリックします。Web ページが開き、レポートを実際に実行する前に選択できるレポート オプションが表示されます。[レポートの実行] ボタンをクリックすると、選択したオプションでレポートを実行します。
この同じアクセス ページでは、レポートを保存するか、定期的にタスクとして実行するようにスケジュールできます。

レポートを開くと、操作性を改善するために適用できるさまざまなオプションが表示されます。一部のオプションを表示するには、まず設定する必要があります。
- コンピュータの表示:デバイス固有の詳細を含むレポート列を表示します。このオプションはレポートによって異なります。
- 組織を有効にする:構成した組織構造を選択できます。詳細については、「階層別にレポート データを並べ替える」をご参照ください。
- 追加/除外を有効にする:構成した追加/除外オプションを選択できます。詳細については、「追加/除外リストを使用したレポート データのカスタマイズ」をご参照ください。
- 複数のコアを有効にする:リストに表示される任意のコア サーバからレポート データを収集できます。詳細については、「複数コアのレポートの設定」をご参照ください。
- 日付:一部のレポートには、日付でフィルタリングするためのオプションがあります。
- グラフ:一部のレポートには関連付けられたグラフがあります。
書式設定オプション:
- 合計のみ表示する:標準の列と合計が表示されます。これは既定の表示設定です。
- グリッドのすべてのフィールドを表示する:スプレッドシート形式で表示し、データの並べ替えとフィルタリングができます。
Report Storeという集中管理された Web 上の場所から、保存済みまたはスケジュール済みレポートをすべての表示できます。このページからレポートを表示するには、まずレポートを実行してから、保存またはスケジュールする必要があります。

Report Store にアクセスするには、Ivanti Management Suite グループのメンバーでなければなりません。あるいは、\remote\report ディレクトリへの読み取り権限をユーザに付与することもできます。実際のレポート ファイルは \remote\report\files ディレクトリに保存されます。
- ツールバーの [レポートの管理] アイコンをクリックします。
- ツールバーの [Report Store] アイコンをクリックします。
- [すべてのレポート] フォルダをクリックすると、レポートを参照します。
Ivanti スタートメニューのショートカットとして、または次の URL をブラウザに入力すると、Report Store に直接アクセスすることもできます。
http://<webserver>/remote/report/MP_RLDefault.aspx
新しいレポートの作成
ERP を使用すると、新しいレポートを最初から作成するか、既存のレポートから作成するか、クエリからデータをインポートしてレポートを作成できます。レポートには次の 4 つのタイプがあります。
- シンプルなテキスト:行と列にすべての情報が表示されます。ほとんどのレポートがこの形式になります。シンプルなテキストでは、組織などのレポートの追加設定を簡単かつ明瞭に使用できます。
- グラフ:レポートには各項目のグラフが表示されます。各値をドリルダウンすると、詳細が表示されます。
- サマリ:1 台のデバイスに関する情報が表示されます。デバイス オブジェクトの右クリック メニューからも使用できます。
- クエリ/ツール:セル内で Management Suite クエリと演算を使用して、合計と計算済みデータを含むスプレッドシート形式のレポートを作成します。
すべてのユーザが作成したレポートは、[ユーザ] フォルダの下に作成されます。レポートを編集するには、選択して、[編集] を右クリックします。ERP でインストールされていないレポートは編集できません。
必要に応じて、作成したカスタム グループ内で新しいレポートを整理できます。[グループの作成] ツールバー アイコンをクリックし、グループの名前を指定して、新しいグループを作成します。[ユーザ] フォルダの下にもすべての新しいグループが表示されます。これらのグループでレポートを整理するには、レポートをグループにドラッグします。

- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツールバーの [レポートの作成] アイコンをクリックします。[レポートの作成] ダイアログが表示されます。
- 既存のレポートからコピーするには、[既存のレポートからコピー] を選択してから、レポートを選択します。
- レポートを起動するクエリをインポートするには、[既存のクエリから作成] を選択してから、クエリを選択します。[テキスト] をクリックします。
- 新しいレポートを作成するには、[新しいレポートを作成する] を選択し、[テキスト] をクリックします。
- [次へ] ボタンをクリックします。
- レポートの一意の名前と説明を入力します。レポートで企業ロゴを使用する場合は、画像ファイルへのディレクトリ パスも入力します。
- [次へ] ボタンをクリックします。
- レポートを実行するデータのタイプ (Management Suite、Asset Control、またはその両方) を選択し、[次へ] ボタンをクリックします。
- [追加] ボタンをクリックして、[属性の選択] ダイアログを開きます。
- レポートに出力する属性を参照します。(たとえば、Computer.Display Name を参照します。)
- 属性をクリックします。[表示名] テキスト ボックスには、該当する属性のレポートに表示される列名が表示されます。任意で、[表示名] を編集すると、よりわかりやすい名前を表示できます。
- [OK] ボタンをクリックします。
- レポートの対象とする各属性について、この手順を繰り返します。追加した属性と、各属性の表示名が一覧表示されます。この一覧の順序により、レポート上で属性が列の左から右へ表示される順序が決まります。上下矢印をクリックして、リストを並べ替えます。
- [次へ] ボタンをクリックします。
- レポートの条件を入力する場合は、[編集] ボタンをクリックします。たとえば、デバイス システムの最初のドライブであるハード ドライブのみをレポートに表示できます。つまり、Computer.Network Adapters.Network Adapter.Number 属性がゼロとなります。
- 追加の条件を作成するには、この手順を必要に応じて繰り返します。
- [次へ] ボタンをクリックします。
- SQL 文を使用した場合は、レポートの各属性のデータ型を指定する必要があります。リストの属性をクリックします。[タイプ] ドロップダウン リストからデータ型を選択します。
- [次へ] ボタンをクリックします。
- 並べ替えの属性を選択できます。これによって、並び替え条件の列の合計を表示することもできます。後続の手順では、レポートで並べ替えられた列だけを表示するか、並べ替えられた列と並べ替えられていない列の両方を表示するかどうかを選択できます。並べ替え条件の属性を選択し、[並べ替え] ボタンをクリックします。
- [次へ] ボタンをクリックします。
- ここでレポートの複数の追加オプションを選択できます。以前に並べ替え条件として選択した属性の合計を表示するには、[並べ替えられた属性の横に合計を表示する] を選択します。
- 設定した組織をこのレポートで使用できるようにするには、[組織を有効にする] を選択します。
- このレポートの追加リストを作成するために使用する属性を設定するには、[追加/除外リストを有効にする] 選択にし、リストから属性を選択します。
- レポートに設定した条件と一致しないレポートの項目を表示するには、[存在しないオプションを表示する] をオンにします。
- レポートにデータ属性を含める場合は、[開始日と終了日フィールドを表示する] を選択します。
- 並び替えられていない属性がある場合は、[詳細の表示を有効にする] をオンにします。
- レポートにその他のフィルタを追加する場合は、[数値属性を表示する] を選択します。フィールド属性が数値である必要はありませんが、使用可能な演算は数値向けです。
- Power Sort を有効にするには、[Power Sort を許可する] を選択し、ドロップダウン リストから属性を選択します。
- [完了] ボタンをクリックします。
新しく作成されたレポートは、[ユーザ] フォルダの下に作成されます。レポートを保存またはスケジュールすると、[レポートの管理] ビューにも表示されます。ここから、レポート ストア Web ページにレポートを表示するか、スケジュールして別の時刻に実行できます。

既存のクエリからレポートを作成したら、クエリで生成される SQL 文がかなり複雑になる可能性があります。既存のクエリで生成された SQL 文を変更して、独自の SQL 文を作成した方が簡単な場合があります。ERP を使用すると、新しいレポート用にこれらのクエリで生成された SQL 文を表示して編集できます。
- ツールバーの [レポートの作成] アイコンをクリックします。
- [既存のクエリから作成] を選択し、新しいレポート用に変更するクエリを選択します。
- [テキスト] を選択して、[次へ] をクリックします。
- レポートの名前を指定して、[次へ] をクリックします。
- [Management Suite] を選択し、[次へ] をクリックします。
- 報告する属性を指定して、[次へ] をクリックします。
- [SQL の使用] を選択し、[SQL の作成] ボタンをクリックします。
このレポート用に SQL 文を変更するか、他の場所で使用するためにコピーできます。SQL 文を使用しないようにレポートを変更するには、条件テキスト領域から削除する必要があります。 - レポートへの項目の追加や変更を続けます。
実行するレポートのスケジュール
レポートをスケジュールして、定期的にタスクとして実行できます。スケジュール処理の一部として、電子メール設定を構成して、レポートを他のユーザに送信することもできます。電子メールでレポートを送信する前に、ERP のグローバル電子メール設定を構成する必要があります。詳細については、「グローバル電子メール設定」をご参照ください。
ERP では、スケジュールされたタスクとして、レポートの進行状況を監視することもできます。

- 保存またはスケジュールするレポートを実行します。
- レポートの上部で、[レポートのスケジュール] ボタンをクリックします。[レポートのスケジュール] ページが表示されます。
- [ファイル情報] 領域で、[名前を付けて保存] をクリックし、一意のレポート名を入力します。これは ERP ビューに表示される名前です。
- 電子メールの件名 (任意)、本文、および説明を入力します。説明は個人用です。URL テキスト ボックスには、現在実行中のレポートが表示されます。
- レポートを保存する形式を選択します。HTML、Microsoft Excel スプレッドシート、カンマ区切り値 (CSV) ファイル、または XML ファイルで保存できます。
- [ファイルとして出力を保存] テキスト ボックスには、一意のレポート名を入力します。
- [電子メール] 領域には、レポートの送信先ユーザの電子メール アドレスを入力します。各アドレスはカンマで区切ります。カンマの後ろにはスペースを入れることができます (例:
[email protected], [email protected]
)。 - レポート ファイル全体を送信するには、[ファイル] を選択します。ファイルへのリンクだけを送信する (出力ファイルが非常に大きい場合に有効) には、[リンク] を選択します。
- [開始時刻] 領域で、レポートを今すぐ開始するか後から開始するかのタイミングを選択します。
- [再スケジュール] リストでは、このレポートを実行する頻度 (毎時、毎日、毎週、毎月) を選択します。
- [再試行] 領域では、レポートの実行に失敗した場合に、レポートの実行を再試行する回数を選択します。
- [スクリプトを保存してスケジュール] をクリックします。
既定では、すべてのレポートが Web コンソール サーバの \remote\report\files ディレクトリに保存されます。

さまざまなエンド ユーザや部門にレポートを送信するようにスケジュールしたら、タスクを監視して、ジョブを確実に完了できます。
- ツールバーの [タスクの監視] アイコンをクリックします。
- 左側のウィンドウで、タスクとしてスケジュールしたレポートを見つけます。
- 左側のウィンドウのタスクを [監視されたタスク] ウィンドウ (中央のウィンドウ) までドラッグします。
- タスクが中央のウィンドウに表示されたら、さまざまなオプションを選択して、完全に監視されていることを保証できます。監視オプションは次のとおりです。
- ジョブが完了したら電子メールを送信する:タスクが完了したら、指定した電子メール アドレスにメッセージを送信します。
- ジョブの実行中に電子メールを送信する:指定するタイムフレームでタスクが実行中のときに指定した電子メール アドレスにメッセージを送信します。
- すべてのコンピュータに関するデータを送信する:レポートに含まれるすべてのデバイスに関するステータスを示すメッセージを指定した電子メール アドレスに送信します。
- ジョブの完了時に失敗したコンピュータの再スケジュールを許可する:同じタスクをもう一度実行するように再スケジュールし、失敗したデバイスだけを対象にします。
- ジョブ タイプ:このジョブだけを監視するか、このタスクに対してスケジュールされたすべてのジョブを監視します (たとえば、タスクが複数回使用される場合は、異なるデバイス群を対象にします)。
階層別にレポート データを並べ替える
ERP を使用して、カスタム レポートを作成し、組織内の部署にとって最も有意義なデータを出力できます。レポートを保存すると、構成するすべてのオプション (組織または使用する追加リストなど) が保存されます。つまり、異なるアプリケーションのリストが表示される異なるソフトウェア レポートを、組織の部門ごとに構成できます。
レポート データの組織構造を設定するには、[組織] ツールバー アイコンをクリックします。

組織構造を設定したら、これを使用してレポートを実行できます。
- レポートにアクセスします。
- レポート ヘッダーの上部の領域で、[レポート設定] タブをクリックし、[組織を有効にする] チェック ボックスを選択します。
- [組織オプション] ボタンをクリックします。[組織オプション] 領域が表示されます。
- ドロップダウン リストから [レポートを実行する組織タイプ] を選択します。
- [レポートを実行する組織を選択] では、次のいずれかを実行します。
- すべての組織レベルでレポートを実行するには、ドロップダウン リストの設定を [すべて] のままにします。
- 特定の組織レベルにのみレポートを制限するには、ドロップダウン リストからレポートを実行するレベルを選択します。論理的には、OR 演算が実行されます。(たとえば、組織 X または組織 Y または組織 X の組織でレポートを実行します。)
- [データの並び替え方法を選択] では、次のいずれかを実行します。
- 階層のすべてのレベルを表示するには、[選択されたオプション] リストのすべてのレベルを保持します。(これは既定の設定です。)
- レポート表示から項目を削除するには、[選択されたオプション] リストから削除します。
- 親組織名を表示せずに、子組織のレポートを実行する場合は、組織レベルを [使用可能なオプション] リストに移動します。
- レポートを実行します。レポートには、選択した設定に応じて、組織に分割されたデータが表示されます。レベルごとに合計が表示されるため、レポートがより有用になります。
LDAP ディレクトリを使用した整理
LDAP ディレクトリを使用して、レポート データの組織構造を作成し、デバイスを整理できます。

- ツールバーで、[組織] アイコンをクリックしてから、[LDAP 同期] アイコンをクリックします。
- [LDAP ウィザード] ダイアログで、LDAP 組織単位をインポートする組織タイプを選択します。[次へ] ボタンをクリックします。
- 該当するサーバとログイン情報を入力します。Data Translation Services マッピング ルール (手順 6 を参照) を使用している場合は、この情報を使用して、インベントリ データベースの LDAP データを管理できます。[次へ] ボタンをクリックします。
- インポートを開始するコンテナを選択するには、省略記号 (...) ボタンをクリックしてコンテナを参照し、選択します。
- LDAP ツリー全体をインポートするには、テキスト ボックスを空白のままにします。組織単位として定義された項目のみがインポートされます。
- Data Translation Services マッピング ルールを作成する場合は、[マッピング ツールの作成] を選択します。それ以外の場合は、手順 8 に進みます。
- ルールを作成するには、次のいずれかを選択します。
- ユーザが LDAP 内にある場合にルールを作成するには、[ユーザ ロケーションに基づく] を選択します。
- デバイスが LDAP 内にある場合にルールを作成するには、[コンピュータ ロケーションに基づく] を選択します。
- スキャンが処理されるときに、デバイスの LDAP 情報をインポートする場合は、[ルールを有効に設定する] ボックスをオンにします。[次へ] ボタンをクリックします。
- [すぐに同期] をクリックして、インポート処理を開始します。インポート中には、さまざまな情報メッセージがテキスト ボックスに表示されます。インポートが完了すると、ツリー図に組織構造が表示されます。
- インポートされたツリーに新しい組織を追加する場合は、ツールバーの [組織の追加] ボタンを使用します。
このインテリジェントな同期処理は、LDAP から取得されたコンテナを記憶しています。LDAP 同期を後から実行すると、すべての新しいコンテナが追加され、LDAP から削除されたすべてのコンテナが Management Suite から削除されます。
独自の組織の作成
LDAP から組織をインポートするのではなく、独自の組織構造を作成することもできます。既に LDAP 同期を使用して構造をインポートした場合でも、独自の組織をその構造に追加できます。
組織タイプという複数の組織構造を作成することができます。組織タイプ間の主な違いは、各タイプには構造の基になる独自の属性があるという点です。たとえば、部署別にデバイスのレポートを作成できます。この場合、Computer.Owner.Department 属性を使用します。同時に、サイト別にコンピュータのレポートも作成できます。この場合、Computer.Network.TCPIP.Default Gateway Address 属性を使用します。
ほとんどの組織では、1 つの物理的な場所に複数の異なる部署があり、一般的に 1 つの部署は複数の場所にあります。異なる属性を持つ異なる組織タイプを使用することで、さまざまなレポート ニーズに対応した個別の組織構造を作成できます。

- ツールバーの [組織] アイコンをクリックします。
- 属性を変更する組織タイプを右クリックし、[属性の変更] を選択します。
- 属性の変更を確認するメッセージが表示されます。[はい] をクリックします。
- 組織構造として Management Suite スコープを使用するには、[スコープ] を選択するか、[属性] を選択して省略記号 (...) ボタンをクリックし、任意の属性を参照します。
- Asset Control データベースのデバイスの属性を選択するには、[詳細] ボタンをクリックします。
- [OK] ボタンをクリックします。
Asset Control を使用している場合、[詳細] ボタンをクリックすると、Management Suite と Asset Control デバイスの両方に対応する同じ組織構造を構成できます。たとえば、両方で同じ IP アドレスを使用するには、Management Suite で Computer.Network.TCPIP.Address を選択し、Asset Control で Device.Network.TCPIP.Address を選択します。

- ツールバーの [組織] アイコンをクリックします。
- 組織構造を作成する組織タイプを右クリックし、[組織の追加] を選択します。組織ツリーを作成するには、この手順を繰り返します。
- 組織ツリーのコンテナに値を追加します。左側のツリー ビューで組織をハイライト表示し、[使用可能な値] リストから値を、値を割り当てる組織にドラッグします。
たとえば、既定のゲートウェイ アドレスが 010.001.001.001、010.001.002.001、または 010.001.003.001 のすべてのデバイスがマーケティング組織に属するとします。まず、組織ツリーでマーケティングをハイライト表示します。次に、各ゲートウェイ アドレスを [使用可能な値] リストからマーケティング コンテナへドラッグします。
この情報は、デバイスの前回のスキャンの時点で最新であった情報です。組織を作成した後にデバイスの状態が変更された場合、次回のスキャン時に、デバイスは自動的に正しい組織に割り当てられます。たとえば、ゲートウェイ アドレスを値として使用している場合は、ハードウェア スキャンが実行されたらすぐに、あるサブネットから別のサブネットに移動されたデバイスのデータベースの既定のゲートウェイ アドレスが更新されます。次に、レポートを実行すると、デバイスが正しい組織内に表示されます。
レポートの組織レベル名の設定
レポートが実行されると、異なる組織ツリー レベルの名前が、レポート列のヘッダー名になります。既定では、レベル 1、レベル 2 などという名前です。レポートに表示される名前は変更できます。

- ツールバーで、[組織] アイコンをクリックしてから、[レベル名の設定] ツールバー アイコンをクリックします。
- 編集する名前ごとに、名前を選択し、[名前の変更] ボタンをクリックします。
- 新しい名前を入力します。ここでは、レポートでの名前 (列) の標準順も変更できます。
- 完了したら、[OK] をクリックします。
これらの名前と名前の順序を変更しても、メインの組織ページで定義した情報には影響しません。レポートに表示される名前のみが変更されます。
追加/除外リストを使用したレポート データのカスタマイズ
ERP では、追加/除外リストを使用して、インベントリ データベースの項目のサブセットに対してだけレポートを実行できます。たとえば、データベースのすべてのソフトウェア パッケージを表示するレポートを実行する代わりに、Microsoft Office アプリケーションのみといったように、必要なアプリケーションのみを対象にすることができます。
新しい項目がインベントリ データベースに追加されると、既定で [不明] リストに表示されます。この後、新しい項目を確認し、[追加] または [除外] リストに追加するかどうかを判断します。

レポートを実行するすべての項目を [追加] リストに追加します。レポートを実行しない項目を [除外] リストに追加します。
- ツールバーの [追加/除外リスト] アイコンをクリックします。
左側のウィンドウに、各種レポートのデータベース属性が表示されます。たとえば、ソフトウェア アプリケーション名 (コンソールのソフトウェア.パッケージに移動) で絞り込むレポートでは、Software.Package.Name 属性が使用されます。ソフトウェア.アプリケーション スイートに基づくレポートでは、Software.Application Suites.Application Suites.Name 属性が使用されます。 - 属性に対して作成された異なるリストを表示するには、ツリー ビューの属性を展開します。リストを展開し、[除外]、[追加]、および [不明] カテゴリを表示します。
- 新しいリストを作成するには、属性を右クリックし、[リストの追加] を選択します。任意の数のリストを作成できます。
- レポートに項目を追加するには、[不明] リストから [追加] リストへ項目をドラッグします。
- レポートに項目を含めない場合は、[不明] リストから [除外] リストへ項目をドラッグします。
- 項目が不明な場合は、[不明] リストに入れたままにします。後からこの手順を実行して、項目を別のリストに移動することができます。
レポートを実行すると、[追加] リストの項目のみがレポートに表示されます。[除外] または [不明] リストの項目はレポートに表示されません。
レポートを実行するときには、あるリストから別のリストに項目を移動できます。ただし、ERP ビューでだけ新しいリストを作成できます。

レポートを実行するときには、追加/除外リスト間で属性を移動できます。
- レポートにアクセスします。
- レポート ヘッダーの上部の領域で、[レポート設定] タブをクリックし、[追加/除外を有効にする] チェック ボックスを選択します。
- [追加オプション] ボタンをクリックします。[追加/除外オプション] 領域が表示されます。
- [設定の使用] リストで、ERP で作成したリストを選択します。
- [追加] から [除外] (または [除外] から [追加]) へ項目を移動する場合は、項目を選択してから、矢印をクリックし、項目を他のリストに移動します。
- [不明] リストから [追加] または [除外] へ項目を移動する場合は、項目を選択してから、リスト下部の [追加] または [除外] ボタンをクリックします。
- [レポートの実行] ボタンをクリックします。
選択されたすべての [追加] リストが、レポートの実行で使用されます。
一部のレポートには、[追加] リストがありません。
レポート内のデータの並べ替え
EPR の Power Sort を使用して、既定の並べ替えが動作しない場合に、レポートのデータ並べ替えをカスタマイズできます。
既定では、特定のデータベース属性を正確にレポートすることは困難です。たとえば、Computer.Software.Package.Version 文字列属性の場合、SQL Server が語義的に並べ替えるように構成されています。インベントリ データベースにソフトウェア パッケージ バージョン2、3、および10があり、バージョン番号で並べ替える場合は、数字ではなく文字列として並べ替えられるため、10は2および3よりも小さくなります。Power Sort を使用すると、この属性などに対して別の並べ順を指定できます。

- ツールバーの [Power sort] アイコンをクリックします。
- 左側のウィンドウで、並べ替え条件のデータベース属性をクリックします。既定では、Computer.Software.Add or Remove Programs.Program.Version と Computer.Software.Package.Version が表示されます。
最初に属性をクリックすると、現在のデータベースの値が単語順に並び替えられます。[並び替えられた値] リストのエントリのみが、Power Sort ルーチンで使用されます。3 つ目のウィンドウがある場合は、新しい並び替えられていない値が表示されます。Power Sort でこれらの値を使用する前には、[並び替えられた値] リストにドラッグする必要があります。 - ドラッグ アンド ドロップ操作か、切り取りと貼り付け操作によって、[並び替えられた値] リストの該当する場所に値を移動します。

- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツリー ビューで、[ERP] > [Power Sort] を展開します。
- 右側のウィンドウで、Power Sort レポートをダブルクリックします。
- 結果の Web ページで、[レポート設定] タブをクリックし、[Power Sort を使用する] チェック ボックスを選択します。
- [レポートの実行] ボタンをクリックします。
指定した順序でレポート データが並べ替えられます。

デバイスには複数のバージョンのソフトウェア パッケージが存在することがよくあります。しかし、把握する必要があるのは、最新のバージョンのみです。最大値オプションを使用すると、すべてのバージョンではなく、デバイスにあるソフトウェアの最新バージョンのみが表示されます。
- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツリー ビューで、[ERP] > [Power Sort] を展開します。
- 右側のウィンドウで、Power Sort レポートをダブルクリックします。
- 結果の Web ページで、[Power Sort] と [最大値のみを返す] チェック ボックスを選択します。
- [レポートの実行] ボタンをクリックします。
レポート データは指定された順序で並び替えられ、検出された各項目の最大値のみが表示されます。

アップグレードできるように、古いバージョンのアプリケーションがインストールされているすべてのデバイスを検索しなければならない場合があります。ただし、バージョンは単語で並び替えられるため、Power Sort を使用して並び替える必要があります。
- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツリー ビューで、[ERP] > [Power Sort] を展開します。
- 右側のウィンドウで、Power Sort レポートをダブルクリックします。
- 結果の Web ページで、[レポート設定] タブをクリックし、[Power Sort を使用する] チェック ボックスを選択します。
最新バージョンが特定のバージョン番号よりも低いデバイスを検索する場合は、[最大値のみを返す] チェック ボックスをオンにする必要があります。このようにしないと、デバイスに新しいバージョンがインストールされていても、古いバージョンが残っている場合、検索結果として返されてしまいます。 - リストから演算子を選択します (この場合は <=)。
- 演算子の後の空のテキスト ボックスに値を入力します。Power Sort [並べ替えられた値] リストに存在する値を入力する必要があります。入力しない場合、結果が返されません。
- [レポートの実行] ボタンをクリックします。

古いバージョンのアプリケーションがあるデバイスを判定した時点で、このようなデバイスを配布の対象に設定できます。
このオプションはレポートによって異なります。つまり、対象設定機能が含まれるレポート (最初の列が Computer.ID) でだけ表示されます。
- ツールバーの [レポートの実行] アイコンをクリックします。
- ツリー ビューで、[ERP] > [Power Sort] を展開します。
- 右側のウィンドウで、Power Sort レポートをダブルクリックし、任意の設定を使用してレポートを構成します。
- [レポートの実行] ボタンをクリックします。
- レポート結果の右上で、[グループの作成] をクリックします。
- [グループ名] を入力します。
- 公開またはユーザ デバイスの下で、グループのを作成する場所を選択します。
- [グループの作成] ボタンをクリックします。
Management Suite コンソールに移動します。[公開デバイス] または [ユーザ デバイス] の下に作成されたグループが表示され、配布先に指定できます。